ちぇちぃりぁ

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みっちゃん日記

顔。 (2007.5.25)

 今日は来店された若いお母さんが、中学生と小学生の二人の女の子のヘアーカットをして欲しいと言う。注文通りさせて頂き、 いざ会計となって、実は、、、と告白されたので初めて分かったが、このお母さんは、30年前、独身の頃に当店に来られていた方だった。 その節は着物を着せて頂いたり、、、と言われても全然思い出せない。普通は少しくらいお顔の印象が残ってるはずだが、 どう見ても初対面という感じがぬぐえない。は、はあ、そうでしたか、それはそれは、覚えて下さってて有り難うございます。 と私が戸惑いつつ言うのに、「随分と永く営業されていらっしゃいますねえ~」と感嘆されてしまう。そうか、もう開業して32年になるんだ。 これにも、もう一つピンと来ない返事だ。

 まあ、初期の頃のお客様の顔がイマイチ分からないのには理由がある。最初は4人体制でやっていたので、顧客も多いし、 どうしても全部自分が施術するわけにも行かず、となると、ひどいときは来店時とお帰りになるときしかゆっくりお顔を見ない事もあるわけだ。

 あの頃は、大晦日と言えば、深夜2時までびっちり営業して、翌日は着付けなどで午前6時から店を開ける。 勿論紅白なんか見たことも聞いたこともなかった。隣の部屋も満杯で、当時の人はよく待ったもんだと思う。しかし、そんなに忙しいのに、 その頃はおせち料理もチャンと作っていたのだから驚く。お客様から「良い臭いがしてますねえ」「今何を作ってるんですか?」 とよく聞かれたモンだ。そして情報の交換も行われ、色々教わったなあ。

 それから10年経つか経たない頃から、世相が変わってきた。車で移動する人が増え、となると、おしゃれもあんまり必要ないし、 そもそも着物を着る人が極端に減ってきた。みるみるうちに着物はタンスの肥やしと言われるようになり、 それに比例して着付けも必要なくなってきたのだ。その頃だなあ、「当店は着付け及びアップスタイルは致しません」 という看板を堂々と出して営業する男性美容室が増え始めたのは。

 何でも出来るのが美容師というのが私の年代で終わろうとしていた。、、、どんな世界でもそれぞれ変化しているだろうが、 この業界ほど変化し続けたのもあまり無いだろう。お陰であたしゃ、すっかり趣味の世界にどっぷり浸かってしまえて、今思うと、まあ、 これで良かったかと、、、。その時やりたいと思ったことをやって来た私なのだ。悔いは無い。

 

 顔の話題でもう一つ。一昨日、ジムで岩盤浴に行くために側のプールで時間待ちしていたときのこと。「、、さん!」 と数メートル離れた暗いところから大声で呼ばれるが、何と呼ばれたのか分からない。「ええ?」と手をかざしてみてもどうも見覚えがない人だ。 「私が見えんの?」と言うので、確かにあんまり見えなかったから、「全然。誰?」と言うと尚も名乗らずに 「あんたが目が悪いちゅうことが分かったわ。ガハハハ」と来たもんだ。しかし、どう見てもその人に見覚えがない。 それから帰るまで気になって仕方がないのだが、どの角度から見ても知らない人。あれは絶対人違いだなあ。「確信をもって間違える人」 私以外にもいたんだ。




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